材質別特徴と取り扱いについて
【アルミ鋳物】
【アルミ鋳物】
◆特長は?
・アルミ鋳物(キャスト)製厚手調理器は,アルミの優れた熱伝導性が熱をスムーズに伝え,全面を均一に加熱し,味わい深いお料理ができます.また,アルミキャストは熱の保有力が大きく,適温になったら中火以下で充分料理できる省エネルギータイプの調理器です.
・熱が均一に全面加熱するので鍋料理に大切な味の含みが良く,またビタミン,ミネラルの損失が少なく栄養豊かな万能鍋としてお使い頂けます.食品衛生上有害な不純物の含有を厳しく制限した高品位アルミニウムを使用しています.
◆通常の手入れは?
・お手入れには,スチールたわし,アルカリ性洗剤を使用しないで下さい.表面をキズつけ,腐食の原因となります.スポンジに中性洗剤をつけてよく洗って下さい.
・腐食防止のために,ご使用後は十分に水を切って下さい.
・こげついた場合,ナイフなどで擦らないで下さい.表面をキズつけ,腐食を発生させる原因になります.水やお湯に十分浸して柔らかくした後で中性洗剤を含ませたスポンジでていねいにお取り下さい.
◆注意点は?
・ご使用中に内面が黒くなることがありますが,水質によるもので,水中のカルシュウム,鉄,塩素などのイオンがアルミの地肌に吸着したためで,人体には無害です.そのままご使用になってさしつかえありません.
これをきれいにするには,少量の食酢(水1.8Lに対して大さじ2)か輪切りのレモン2〜3片を入れて沸騰させ,クレンザーとナイロンたわしで洗うか,ひどい場合には酒石酸またはクエン酸を水1Lに小さじ1杯の溶液を沸かし,クレンザーとナイロンたわしで洗えばほとんど元の地肌に戻ります.そのままにしておくとすぐ黒変化しますので,米のとぎ汁を入れて10〜15分ほど煮沸します.そうすると,黒変化がおこりにくくなります.
・ご使用中,内面に白いブツブツができることがあります.アルミの微小なくぼみに水分が残り,発生した水酸化アルミです.腐食のはじまりですが,人体には無害です.そのまま使用になってさしつかえありませんが,よく洗ってから米のとぎ汁を入れて10〜15分ほど煮沸して下さい.腐食の進行が防げます
◆長所と欠点
・長所人類が日常的に使用する金属の中で最も軽く,加工がしやすい.
比較的安価.軽く,熱伝導率が良い.錆びにくい.
・欠点空だきに弱い.強い酸,アルカリ性の物質に弱い.
◆使用前の注意点は?
製造過程で油を使用いたしますので必ず中性洗剤で洗ってください.その後,米糠,野菜くずを水と共に煮沸してください.表面がやや変色しますが皮膜が形成され,腐食しにくくなります.
◆羽釜サイズ選択の留意点は?
・一般的に,12〜38cmを小釜,40〜60cmを中釜,63〜75cmを大釜と言っています.小釜に持ち手を付けたものを"かん付"ないものを"丸ないしかんなし"と言います.地方によって違いがあります.
◆羽釜の容量については?
・カタログ容量は満水量です.
一般的に ・2升釜・・・24cm ・ 3升釜・・・28cm ・ 4升釜・・・30cm ・ 5升釜・・・33cm
◆羽釜の寸法については?
・羽釜の寸法の中心はつば元(胴径)の寸法です.これでかまどの寸法がきまります.つば下の寸法により熱源の位置が決まります.(サイズ呼称とは異なります)
・羽釜の特長として胴径より口径の方が小さくなっています.これは,吹きこぼれを防ぐためです.
→アルミ羽釜 30〜51cm
◆平釜サイズ選択の留意点は?
・平釜は口径に比べて容量が小さいにもかかわらず,口径が広として作業性に優れている商品です.平釜は上部が朝顔のように開いていますが,この部分がかまどとの接点となる"つば"です.カタログには満水容量が記されています.かまどとの関係はつば元の胴外形できまります.また熱源との関係はつば下の深さです.
→アルミ平釜 52〜73cm
◆揚げ鍋については?
・アルミ鋳物製揚げ鍋は理論的には極めて優れ物です.それはヒートキャパシティーといってアルミには熱エネルギーをため込む特長があります.その上熱伝導率が良いため,揚げ物をする場合材料の投入時の油温の低下が少ないことが実証されています.
→アルミ揚げ鍋 27〜45cm